概要
ING銀行は、ヨーロッパを中心に金融サービスを展開するグローバルな総合金融機関です。顧客基盤は、個人、家族、中小企業、大企業、公共機関、政府機関など多岐にわたります。
課題
ING銀行は、世界中に数千人の従業員と数百万人の顧客を抱えるグローバルな金融機関であり、セキュアなモバイルアプリケーションやWebアプリケーションを大規模かつ迅速に提供しなければなりません。IT開発および運用チームにとって、セキュリティと信頼性が最優先事項であり、可能な限り複雑さを軽減するという全体的な目標と共に、これらの実現に向けた取り組みが進められてきました。
オンラインバンキングの顧客は、リバースプロキシとして機能するIBM WebSEALを介してルーティングおよび認証されていました。この高価なシステムには、同社では利用しないが、プラットフォームを稼働させるために必要とされる多くの複雑なコンポーネントも組み込まれていました。さらに、WebSEALの構成と管理は煩雑で多くの時間がかかり、プラットフォーム全体のオーバーヘッドが高いため、パフォーマンス自体が損なわれていました。
顧客のニーズは移り変わりが早く、アジャイルプロセスを社内で推進しているING銀行では、迅速にデプロイ、更新、パッチ適用が可能なソリューションを必要としていました。INGは、支店に行かなくてもサービスを利用できるようにするブランチレスバンキングサービスを提供する機会が増えていることから、ダウンタイムを最小限に抑えることが世界中の顧客にサービスを提供する上で最重要課題と考えていました。
ソリューション
NGINXは、認証とリバースプロキシ機能を高速で実行でき、デプロイ時にダウンタイムを発生させることなく、複雑な構成も不要です。ING銀行のチームは、WebSEALのリプレースの PoC(概念実証)を迅速に構築し、特別なカスタマイズやトレーニングを実施しなくても、パフォーマンスを迅速かつ劇的に向上できることを確認しました。
ING銀行は、WebSEALをリプレースし、NGINXを本番環境にデプロイしました。非常にシンプルに構成できることから、チームの作業時間と悩みが軽減され、教育や大掛かりな再トレーニングも不要でした。ING銀行のオペレーションエンジニアであるシルマン・カライ氏は、NGINXを導入したことで、ダウンタイムがゼロになるという付加価値も得ることができました。
「NGINXの優れている点は、非常に高速であることです。構成もシンプルです。使い古したセリフのようですが、ボタンを押すだけで、すべてが完了するのです。まるで魔法のようでした。ダウンタイムを発生させることなく、いつでもデプロイできます。デプロイ時の接続数がどれほど多くても問題はありません。NGINXをデプロイすることのデメリットはありませんでした」とカライ氏は述べています。
ING銀行について
ING銀行は世界40カ国に52,000人以上の従業員を擁しており、3,700万人以上の顧客にサービスを提供しています。ING銀行は、継続的デプロイメント、マイクロサービス、DevOpsなど、非常にアジャイルで先進のソフトウェアプロセスを採用しています。ING銀行は、ブランチレスバンキングというコンセプトの下でING Directサービスを生み出し、顧客に収益性が高く、低コストのオンラインバンキングエクスペリエンスを提供しています。ING銀行は、保険や他の業界の企業を傘下に持つINGグループの子会社です。INGグループの本社は、オランダのアムステルダムにあります。